ウエイトで筋肉を鍛えてはいけない理由 2017 11/09 Updated 2018.11.18 2017 11/09 Published 2017.11.09 / ぐ~ら@陸上コーチ \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする ウエイトで筋肉を鍛えてはいけない理由 ぐ~ら@陸上コーチ B! リンクをコピーする あなたは「ウエイトトレーニング」って 必要だと思いますか? 「効率的に身体がデカくなるじゃん!」 「走るなら筋肉は必要でしょ!」 そう思ったあなたは要注意。 僕も昔そう思っていました。 目次 1. ウエイトはやらない方がいい…?1.1. なぜ筋肉は大きく成長するのか。2. 効率のいいトレーニング方法は?2.1. なぜ走るだけでいいのか…?2.2. ウエイトするなら目的が大事 ウエイトはやらない方がいい…? 冬季練に入るとき、今シーズンを振り返って 「パワーが足りないんじゃないかな?」 と考えた僕は、 今までやったことがなかった ベンチプレス スクワット クリーン を、ひたすらやりました。 ウエイトを始めたときは ベンチとクリーンのMAXは50kg スクワットは100kgでした。 やり始めて数週間、 日に日にMAXのベストを更新できるし、 いい感じに筋肉がついてきて 女子から「筋肉かっこいい♡」と言われた僕は… 完全に調子に乗りました(反省)。 それからというもの ウエイトにのめり込む自分がいました。 追い込んで追い込んで 身体をイジメたあとには、 ココア味のプロテインをシャカシャカして ウエイトの疲労感を感じながら たんぱく質を補給しているときが 最高の時間でした。 MAXは上がり続け、4ヵ月後には ベンチは50kg ⇒ 100kg (+50kg) クリーンは50kg ⇒ 105kg (+55kg) スクワットは100kg ⇒ 150kg (+50kg) 体重も増え、 たくましい身体になっていき 男としての自信がつきました。 でも、そんな自信はシーズンインとともに 徐々に疑問へと変わっていきました… 筋肉が増えてパワーUPしたのに 全然ベストが更新できてない。 なんなら前より遅くなってる気がする。 「なぜなんだ…?」と。 悩み苦しんでいるときに たまたま目にした番組で 「ボディービルは走ったら速いのか?」 という企画がありました。 結果は… 筋肉やパワーがあるボディービルダーは ビックリしちゃうほど遅かったんです。 陸上経験がないとか 身体が重いんだろうなぁとか そこを考慮しても「遅い」。 ウエイトのプロである ボディービルダーが遅いという事実は、 強くなれると信じてウエイトをやってきた 僕にはショックな出来事でした。 ウエイトで筋肉を鍛えると 足が遅くなる可能性がある…? なぜボディービルダー遅いのか よく分からなかったので、 何度も動画を見返し、 監督やコーチにも聞きました。 本も読んで調べました。 その結果、 ウエイトトレーニングは 「非効率なトレーニング」である。 ということに気づいたのです。 「え?どういうこと?」 と思われたあなたは なぜ「非効率」なのかを知らなければ 僕のように無駄な時間を 過ごしてしまう可能性があります! もしも、 あなたがボディービルダーではなく 足が速くなりたいアスリートなら、 詳しく説明するので、 しっかりと読み進めてください。 僕が「非効率」と言ったのには理由があります。 それは、 「目的が違う」ということです。 一般的なウエイトトレーニングの目的は 「筋肉を効率よくつけること」だからです。 なぜ筋肉は大きく成長するのか。 筋肉の発達の仕組み 筋肉の発達の仕方は、 筋肉が傷つく(トレーニング) ⇓ 身体がもっと強くなろうとする ⇓ 今までよりも筋肉が太くなる の繰り返しです。 人間の身体は 「成長する機能」をもともと持っていて、 分かりやすい例で言うと、 インフルエンザの予防接種とかは 害のない菌を少しだけ体にいれることで、 ウィルスと戦う力が強くなり、 病気になりにくくなります。 筋肉もおなじで、あえて筋肉を傷つけて身体が 「このままではやばい」と感じることによって どんどん発達していきます。 ウエイトは重りを使うことによって、 「傷つけるという性質」を最大限に効率化します。 つまり、 ウエイトトレーニングは、 「筋肉にいかに負荷をかけるか」を 重視したトレーニングなのです。 確かに、これはウエイトの良さでもあります。 筋肉をつけ、 マッチョになりたいだけの方には、 これ以上ない「結果にコミットする」 最も優れているトレーニングだと思います。 しかし! 足が速くなりたいあなたにとっては 「効率的に筋肉を疲労させる運動」になります。 そして脳は疲れる動きを 「クセ」として学習してしまいます。 筋肉を疲れさせるウエイトを 日ごろからやることによって、 「クセ」になってしまうんです。 人よりも疲れやすい気がする 後半が伸びない。失速してしまう。 筋肉がいつも張っている ↑1つでも当てはまったのなら、 無意識的に疲労してしまう「クセ」が ついてしまっているかもしれません。 ウエイトを正しくやればやるほど 「クセ」になっていってしまうんです。 その結果、 何をやっても疲れる身体になってしまう。 だからこそ、ウエイトトレーニングは 「非効率なトレーニング」なのです。 効率のいいトレーニング方法は? 「じゃあ筋肉はどうやって鍛えるの?」 と、思ったあなただけに 実はウエイトトレーニングよりも、 簡単で 楽に どこでもできる トレーニング方法を紹介します!! それが「走るだけトレーニング」です。 「普通じゃん!」と思われたかもしれません。 そのとおりです。普通です。 普通のことなんですけど、大切なんです。 なぜ走るだけでいいのか…? 走ってるときって、どのくらいの力が 身体にかかっているか知ってますか? 普通に走っているときでも 体重のおよそ「3倍」です。 体重60kgの人が100kgでウエイトしたとしても 足には「160kg」の重さしかかかりません。 走ったときには体重の3倍ですから 足には「180kg」の負荷がかかります。 「え?でも、ウエイトのほうが実際キツいよ?」 当然です。 何度も言いますが、 ウエイトは疲労を最大化させる運動なので 疲労を感じて当たり前なのです。 すごく楽に感じるかもしれませんが、 「走るだけのほうが効率的」なのです。 走るだけも十分なトレーニングなのです。 どうしてもウエイトを やらなければいけない場合は・・・ もしかしたら、 「ウエイトはやらない方がいいんですか?」 「学校で強制的にやらされてしまいます…」 と疑問字思う場合もあるかもしれません。 僕自身、 一般的なウエイトトレーニングは やらない方がいいと思っています。 ・・・が、 ウエイトをする目的を 一般的な「筋肉を鍛えること」ではなく、 「身体の使い方を覚える」という目的にすれば めちゃくちゃ効果の高い トレーニングだと思っています。 ウエイトするなら目的が大事 どういうことかというと、 高重量の重さを使って身体をいじめて わざと疲れるようなやり方ではなく、 どうやって動いたら 高重量をラクに動かせるか どうしたら負荷がかかった状態でも 効率よく持ち上げられるだろうか なるべく多くの筋肉を連動させることで 軽く感じるようになれるのか ↑のような目的で やってほしいと思います。 もしもウエイトで 筋トレをやってしまうと・・・ 何度も言いますが、 重さを使って、筋肉に負担をかけて 筋肉を鍛える”効く”トレーニングを いつまでも続けてしまうと・・・ 本番のレースの時でも 無意識に疲れる動きをしてしまいます。 本番では疲れてバテたくないはずなのに、 練習の時にはワザと疲れさせるような “効く”ことをやってしまっていませんか? 練習で意識していることは クセになって本番でも発揮されます。 ウエイトでも補強でも走りでも 常に「ラクに動く」ことを目的に トレーニングを行ってみてくださいね。 最後まで読んでいただき ありがとうございました。