【クラウチングスタート】足が前に出てくる「大腰筋」を使った走り方のコツ 2019 03/18 Updated 2019.05.19 2019 03/18 Published 2019.03.18 / ぐ~ら@陸上コーチ \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする 【クラウチングスタート】足が前に出てくる「大腰筋」を使った走り方のコツ ぐ~ら@陸上コーチ B! リンクをコピーする 速く走るうえで 最も大切な筋肉と言っても 全く過言ではない 「大腰筋」を効率よく使って ダイナミックな走りをするためには、 「大腰筋が使われやすい姿勢」と 「筋肉が大きな力を発揮するコツ」の 2つを知っておく必要があります。 この2つをしっかりと理解して 実践できていないと・・・ ↓こんなことが起こってしまいます。 スタブロを蹴った脚が後ろに残って 脚が前に出てきにくくなる。 足の回転が後ろ巻きになって 太モモが上がってこなくなる。 足の切り返しのタイミングが遅れ しっかりと地面を蹴れなくなる。 大腰筋さえ使えるようになれば… 地面を蹴った後に 勝手に跳ね返るように 脚が前に前に出てきます。 脚が強く大きく 振り出されることによって ストライドも大幅に伸びます! さらには足の回転が正しくなり 脚がスムーズに回転することで 自然とピッチも速くなります! 上半身の背骨と 下半身の太ももの骨を繋ぐ 大腰筋を使えるからこそ、 上半身と下半身が連動して 走り全体のバランスが整いますし、 連動することによって 1つの動きに対しても たくさんの筋肉が動員されることで 何倍もパワーが出せるようになります。 それもこれも 「大腰筋が使えるようになるだけ」で 走り自体が変わってくるのです。 目次 1. 大腰筋を最大限に発揮するコツ!1.1. 伸張反射とは何か?1.2. 伸ばすと勝手に縮む1.3. 大腰筋をクラウチングスタートに応用!1.4. 姿勢が大事です!1.4.1. もう一度、復習なのですが…1.5. 見せかけの前傾に注意1.6. 大腰筋を鍛えよう!! 大腰筋を最大限に発揮するコツ! 今から説明することを ただ意識してくれるだけで、 大腰筋だけでなく、 その他の走りに必要な筋肉で 発揮できるパワーが かなり変わってきます! あなたにぜひ取り入れてもらいたい 大腰筋の使い方というのが… 「伸張反射」 という筋肉の使い方です。 伸張反射とは何か? 伸張反射っていうのは 「筋肉を伸ばすことで、 勝手に縮んでくれること」 です。 簡単にいうと、 筋肉っていうのはバネやゴムと一緒で 「伸ばすと縮む」性質があります。 でも、ストレッチみたいに ゆっくり伸ばしたとしても 伸張反射は起きません。 ある程度、速くスピードで そして筋肉が最大限近くまで 伸ばされる必要があります。 単純に筋肉を縮めて 収縮させるよりも、 いったん伸ばしてあげた方が 大きなパワーを作り出せます。 伸ばすと勝手に縮む 筋肉を伸ばし続けたら、 いつかプチッっと切れてしまいますよね? 筋肉にも限界があるのです。 筋肉が切れてしまうと困るので 限界近くまで伸ばされると 「もう切れちゃうよ!」と 身体が危険信号をだして、 筋肉を縮めようとします。 もともと人間には 防衛本能があるので、 筋肉が限界近くまで伸びると 「切れてしまうこと」を防ぐために 勝手に縮んでくれる性質を利用するのです。 極限まで伸びた筋肉が 元に戻ろうと縮むので、 力は大きくなるんですね! ↑大腰筋が伸びて縮むイメージ。 普段僕たちが動く時には 脳が指令を出すことによって 手足が動いたりしますが、 伸張反射を利用する場合には 脳みそではなく脊髄というところで 勝手にやってくれるので、 脳を経由しなくて良くなり 無意識に動いてくれるので 頭で考えて動かそうとするよりも 早く大きなパワーを作れるんです。 大腰筋をクラウチングスタートに応用! スタートをするときや 中間疾走以降の走りで 大腰筋で伸張反射を起こして 走れるようになれば、 スタブロを蹴っただけで スッと2歩目が前に出てきます。 自分で前に持ってくるというよりは スタブロや地面を蹴っただけで、 勝手に出てくるようになります。 そうなる感覚をつかめば、 「足で蹴る+足を上げる」という 2つのことを交互に意識しなくても、 「足で蹴る」という1つの意識だけで 勝手に「足が上がって」きてくれるのです。 意識することが少なることで 1つ1つの動作が正確になりますし、 腕振りとか他のことにも 意識を向けられるので 走り全体のバランスが向上することで 効率よく加速していくことが可能になるのです。 これから具体的に どうしたらいいのか 解説していきますね! 姿勢が大事です! 大腰筋は意識するのは難しいと 先ほどもお伝えしましたが、 「姿勢」を工夫することによって 使われやすくなります! もう一度、復習なのですが… 大腰筋は「背骨」から 骨盤を通って「太ももの骨」を 繋ぐ筋肉ですよね。 股関節を曲げたり 伸ばしたりする時に影響する筋肉です。 つまり、足を上げた時など 膝を上げているときは 大腰筋が「縮んで」いて、 地面を蹴る時など 股関節が伸びているときは 大腰筋が「伸びて」います。 つまり股関節が伸びて 大腰筋がストレッチされるように スタートの姿勢を工夫することが必要です。 見せかけの前傾に注意 スタートは誰もが 前傾をすると思いますが、 お尻を後ろに引いてしまうような 「くの字姿勢」になってしまうと、 大腰筋が伸ばされにくくなります。 スタートの1歩目から まっすぐな軸を作れることで 大腰筋が一気に伸ばされます。 そして一気に伸ばされた瞬間 大腰筋に「伸張反射」が起こることによって、 2歩目の足が 大きく前に振り出されたり、 ハムストリングの力よりも 大腰筋をメインに使うことで 最短距離で足を運ぶことができるのです。 クラウチングスタートの時だけではなく 中間疾走やラストスパートまで 大腰筋を使って走れることによって、 足の回転がシンプルになって ピッチの速度も上がっていきます。 ハムストリングに頼った走りだと レースの後半で足が上がんなくなって 足がもつれてしまいがちですが、 大腰筋を使って走れることで 疲れた後半でもしっかりと足が上がり レース終盤での失速を抑えることができます! ↑大腰筋を使ってるから、股関節から大きく動いていますよね! 大腰筋を鍛えよう!! 次の記事では、 走りにとっても 必要不可欠な大腰筋を鍛えるために 大腰筋を効率よく使える意識、 どんな大腰筋トレーニングがあるのか を解説していきたいと思います! 大腰筋を鍛えて大きくすることで 走りの時にもピンポイントで 意識することができるようになります! でも、注意してください。 なんども言いますが、 大腰筋はとても意識がしにくいです。 だから、自己流で適当な トレーニングをしても上手くいきません。 なので、次の記事を読んで 的確に大腰筋だけを使えるようになる ポイントを知っておいて欲しいのです。 【短距離選手向け】大腰筋を太く鍛えるトレーニング 2019-03-18 ↑次を読む↑